2010年8月27日金曜日

Blank Museum 2

Blank Museum 2日目。
今日のテーマはBlue。ポップな言葉である。インスタレーション担当は、渋谷慶一郎さんと相対性理論のボーカル・やくしまるえつこさんという、この分野では良い意味でポップな2人。ポップな印象が強いこの日の当日券は当然のようにほとんどなかったそうだ。

デレク・ジャーマンの映画「BLUE」をテーマにしたインスタレーションだった。
時間の都合上、「BLUE」の原美術館での上映には行けないことが分かっていたため、予めYouTubeで予習していった。世界観、雰囲気とも独特な映画で、この世界観から何日か抜けられないでいる。

以下、Wikipediaを中心に「BLUE」について簡単にまとめておきます。

デレクジャーマンは、イギリス・ミドルセックス州出身の映画監督、舞台デザイナー、作家である。80年代にザ・スミス、ペット・ショップ・ボーイズなどの、ロックミュージックのPVを手掛ける。自らがゲイであることを公表し、1986年にHIVへの感染が判明。1994年にエイズにより亡くなった人である。
結果的に彼の遺作となったBLUEは1993年(死の前年)に制作された、自らを蝕んだ病エイズをテーマにした作品である。

製作時、エイズによる合併症の末期状態にあったジャーマンは、ほぼ盲目であったという。
画面全体を覆う青の色彩をスクリーンに投影したのみの作品であり、サウンドトラックとして、ジャーマンの思索と生涯をつづった散文の朗読とサイモン・フィッシャー・ターナーの音楽が映像に添えられている。

映画の最後には印象的な次のようなナレーションが挿入される。
In time,
No one will remember our work
Our life will pass like the traces of a cloud
And be scattered like
Mist that is chased by the
Rays of the sun
For our time is the passing of a shadow
And our lives will run like
Sparks through the stubble.
I place a delphinium, Blue, upon your grave
※全ナレーションBLUE : Text of a film by Derek Jarman (1942-1994)

インスタレーションは原美術館の中庭で、19時くらいからスタートした。
中庭にはピアノと、ブルーのライト。
そこに映画「BLUE」のナレーションがかぶさってくる。
ブルーの光の中で、「BLUE」のナレーションを聴く。映画と変わらない。

開始10分後くらいに館内でBlueをテーマにした展示が開始され、ブルーの光に身を預ける。
この間も映画のナレーションは続行されている。
再び中庭に戻り、30分くらいしたら渋谷慶一郎さんが登場。
Blueのナレーションにかぶせて、ピアノをかぶせていく。

プリペアードな演奏から始め、そのあと鍵盤を叩き始める。(100%即興だったらしい)
音楽に強烈な映像が浮びあがる。
あてもなくうみを表流する人…深く潜る…さらに深く 深くへと…底につく、あるいは、水面に戻って…流れに身を任せていこうという自覚をもって流され始める…

50分くらいしたときにやくしまるさん登場。
ピアノとナレーションに、さらにナレーションの日本語訳をかぶせる。
映画終了と共に、渋谷氏と相対性理論共作の曲「BLUE」にながれこむ。この瞬間、美しい流れであり、美しい曲だった。

生で聞いてから好きになった音楽は多い。
音楽は場を選び、場とのセットで初めて本来の威力を発揮することも多い。
特にJazz、ノイズ、クラブミュージックはその傾向が強いように感じる。
ノイズや、今日聴いた種類の表現は、生で聴くという体験がなかったら、これほど好きになっていないと思う。
足を運んで色々体験することが良い方向に出た感じでした。